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高遠ユミ(yumi131ff)

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FC2小説で主にR-18作品を公開しています。ブログのテーマはエロいこともあればエロくないこともあります。作品は下のリンクよりどうぞ。


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最近、絲山秋子を立て続けに読みました。
初めて読む物も、以前に読んだものもいくつか読み返して、とてもしっくりと読み心地の良さを堪能したのでした。
普段はどちらかというと若めの作家の若い話が好きだったりしますが、絲山秋子の小説は大人向けだと思います。どこか不甲斐なく、でも仕方なくがっちり自分の人生を生きる主人公たち。

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絲山秋子の文庫本は裏表紙のあらすじでちょっと損している気がする。なぜって、あのあらすじだけ読むとそれほど面白そうに思えないのだ。話自体は決して派手ではないから。でも面白いのだ。
大人だからって完璧ではないし、エラそうでもないし、優雅で華麗な生活なんかしていない。
登場人物はときにひきこもり(「ニート」)やアルコール依存症(「ばかもの」)だし、妻に先立たれ子供たちは家を出て所在ない中年男(「末裔」)だったりする。

たとえば「ラジ&ピース」
「醜いのは野枝自身だった」
という一行から始まる小説の主人公・野枝(のえ)はローカルラジオ局のパーソナリティで、マイクの前では流暢に喋るのに普段の人付き合いは苦手。身内とも確執がある。
「野枝にとっては他人がいともたやすく、自分のフタをぱかっと開けてみせるのが不思議でならなかった」
「『世の中には、狂人と変態意外いません』」

そんな彼女に人懐っこく接する医者に見えない女医の沢音。沢音みたいに何の躊躇もなく人の懐に入り込む人っている。このタイプに懐かれたら心開かずにいられない、たぶん。
静かな小説ですが、何気にとても好きです。



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それから「袋小路の男」(川端康成文学賞)
強く惹かれているのに絶対寝てくれない男。じれったい。
他の男と付き合ってみるけど、「浮気じゃ何の解決にもならないことが判って」しまう。
心理学のテキストに出てくる、「あなたは好きな人と一夜を共にして別れるか、何もないまま毎日会い続けるか」というのが印象的で、私だったら短絡的でバカだから絶対前者を選ぶんだよな、と思ったり。

周りの女友達が、やれ「人間だって動物なんだから」とか「カラダの相性」とか言うのは、いかにも日常よくある光景で、どうでもいい友達や同僚なんか相手に自分自身もそんなことを言ってることがあったりするんだけど、人と人が、男と女が、なにで繋がっているか、他人にはわからない関係があって、そういう人を前にしてそんな薄っぺらな知ったふうなアドバイスの、なんて安っぽくバカに聞こえることだろう、と恥ずかしくなる思いがする。



「海の仙人」(芸術選奨新人賞)でもセックスしない男女が出てきて、女友達が、「別にやるのがすべてじゃないけどさ、それって彼女がかわいそうじゃない?」と食い下がる場面も本当にあるあるで、客観的に見るとバカ丸出しのおせっかいである。



そうかと思えば「愛なんていらねー」とその続編「不愉快な本の続編」でいきなりスカトロである。前にも書いたけれど、私がスカトロという行為を淫靡に感じてしまったのは「愛なんかいらねー」を読んだときが初めてかもしれない。「不愉快な~」ではチャラチャラした乾(いぬい)の、本当とも嘘ともつかないしゃらっとした語り口が最初は、気取ってんじゃねーよフランス帰りめ、と思っているのにいつの間にか惹かれている。近くに居たら絶対墜ちるだろう、いとも簡単に。愛すべき悪漢小説。





「ばかもの」の二人は言葉よりセックスで繋がる。体に触れることが話すことに勝る結びつき。

ややユーモラスな「妻の超然」。倦怠期を迎えている方にもそうでない方にもおススメの一冊。

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年下の夫・文麿の浮気を見て見ぬふりする理津子。
「文麿のいない家は、当初は寒々しかったが、今となってはすがすがしい」
「陰毛が宙を舞うところを見たことはないが、それがいつの間にか廊下の隅や食卓の下などに移動しているのは日常的に目にするものである」
「連れ込んだのか?
 敵が本陣に攻め込んだのか?」
とテンポ良い、その反面、

「しかし一方で理津子は激しく自分を責めるのだ。性に対して陰湿なイメージと罪悪感しか感じない自分のことを、女としての価値が低いと思いこむのだ。(中略)生物として当たり前の悦びが自分に備わっていないと思う。欠落していると思う」
この気持ちも分かる。厳しい家庭に育ったりすると性を謳歌しようとしてもどこかでブレーキがかかる。でもそんなふうに見られたくなくて一生懸命開放的なふりをする女がどれだけいることか。
それこそ普段言ってることと矛盾するかもしれないけど、「女だって男と同じように性欲があって当たり前、動物だから」、という気持ちの反面、「誰もかれもがセックス大好きなわけじゃない、好きじゃないと人間としておかしいとかつまらないと思われそうだから好きで当たり前のふりをしている」という人もけっこういると思う。
この小説の最後、そのセリフで終わるか理津子さん(笑) これも絲山秋子ならではな感じ。



前出「不愉快な本の続編」の中で乾は、アブノーマルなプレイのことを、
「遠い妄想の世界のなかで化学物質みたいに安定していたことが、日ごとに実現しちゃうのよ」
「バリエーションがあれば飽きないって思うでしょ? 逆なんだ。バリエーションがあればあるほどクリアしちゃったらそれっきりのゲームになっちゃう。妄想してたときの方が幸せだったことに気づくのは手遅れになってからだよ」
ほんと、官能小説の中なんかでコーフンしてるうちが幸せなのかもですよ。


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芥川賞受賞作品「沖で待つ」は、男女の友情。ふいに事故で亡くなった同期の男性社員「太っちゃん」に、主人公がまったく恋愛感情を持っていなかったかどうかはわからない。彼が社内結婚したとき、本当は心の隅で「あっ、やられた」と小さく思ったんじゃないのかな。さすがデキる女はイイ男を見る目がある。

「仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。
 同期ってそんなものじゃないかと思っていました」
私はひとつの会社にそんなに長く勤めたことがないので同期の感覚がよくわからないし、若い時は仕事のために身を削るなんてまっぴらと思ってきたけれど、十二年間メーカーの営業としてバリバリ働いてきた著者の言葉はずっしり重みがある。
小説自体は読みやすく軽やかですが、これは泣けました。「沖で待つ」という言葉もとても良い響き。
若くしてデビューする小説家ももちろん素晴らしいのだけれど、一定期間普通の社会人生活をしてきた人ならではの実直さが滲み出る作品も多い。



上手い文章とはこういうものか、というお手本もいっぱい。

「波打ち際の明るい碧(あお)の海は、一枚の布のように端の方から順々に立ち上がり、ゆるいカーブの壁を作って足にぶつかると、諦めたように白く砕けて引き返した」(海の仙人)

「あなたの家はふつうの二階建ての住宅で、見上げると二階の屋根の雨どいの端にぺんぺん草がすいすいと二本はえていた。あれが、あなたの原点だと私は決めた」(袋小路の男)

「小学生のときの彼は、快活とは言わないまでも何人かは一緒に笑い合う友達がいた。(中略)ところが急に背が伸び始めた頃から、生まれつき悲しい音のする楽器のような人になってしまった」(作家の超然)


「下戸の超然」に出て来る、
「善意には際限がないようでおそろしい。
 悪意というものは怒りと同じでモチベーションを保ち続けるのがおそろしく難しい。ところが善意というものは、ときには人を傷つけながら、人の自由を侵害しながら、イナゴの大群のようにすすんで行く」
これはまさに、「地獄への道は善意が敷き詰められている」ですね。
また、この作品の、酒の酔いを言い訳になあなあにしようとする人、酔った勢いで何でも済ませようとするあざとさへの醒めた目線も好き。
「『せっかくリラックスしてるのに』
 いいや、それはだらしないと言うんだよ」

「末裔」の主人公の隣人が、
「あたしは短気だけどからっとしてるからね」と自分で言けど、
こんな人に限って、
「ちっともからっとなんかしちゃいない。陰湿で粘着質で、手加減もない」
いるいる、こういう人。
優しくていい人だった死んだ奥さんが、実はけっこう腹黒かったくだりも面白いですね。



会社員時代にあちこち地方で転勤した経験をもとに地方事情や方言を活かし、また車好きらしく、どの小説にもよく車の車種が具体的に描かれ、私は自動車はさっぱりなのが残念だけど、きっとこの人物ならこういう車に乗っている、というイメージがバシッとキマっているんだろうな。

「海の仙人」に登場するその名も「ファンタジー」という神様や、ある日帰宅すると家の鍵穴がなくなっていたというカフカみたいな「末裔」のような非日常的なシチュエーションも絲山秋子が描くとひと味違う。ふだんはファンタジックなものなんか読まないよ、という方もぜひ読んでみて。子供っぽいファンタジーじゃないから。

表紙カバーの見返しに、やけに美しく撮ってもらったポートレートを載せないところも素敵です。


これまでに読んだ絲山作品は、
「袋小路の男」(「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」収録)
「ラジ&ピース」(「うつくすま ふぐすま」収録)
「ニート」(「愛なんかいらねー」「ベル・エポック」「2+1」「へたれ」収録)
「不愉快な本の続編」
「沖で待つ」(「勤労感謝の日」「みなみのしまのぶんたろう」収録)
「海の仙人」
「妻の超然」(「下戸の超然」「作家の超然」収録)
「末裔」
「ばかもの」
「逃亡くそたわけ」
「ダーティワーク」

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「ブリキの太鼓」という映画、有名な割に観たことなくて、初めて観ました。原作も読んでいません。
自らの意志で3歳で成長を止めたオスカルの物語。オスカルの目を通した人々の日々の営みはコミカルかつシニカル、猥雑で醜悪に描かれ、その醜悪さにうんざりしてきた映画の中盤、突如現れた美少女に私の目は釘付け。

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マリア役カタリーナ・タールバッハ。
カタリーナの、目、くちびる、一コマ一コマコマ送りして見せたいほどくるくる表情に富み現われる細かいニュアンスの数々が魅力的。俗っぽくて、蓮っ葉で生意気で、でも可愛くて優しくて、図太くて奔放なマリア。意図的に挑発的かと思えば次の瞬間、本能のまま快楽に浸る、その小刻みに変化する表情と、顔に合わず節くれだった細い指がなんだかとっても官能的。

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時代に合わせて腋毛を生やしたままの水着姿もそそります。
「ラスト、コーション」も時代に合わせて腋毛伸ばしっぱなしのラブシーンがエロくて評判でしたが、こちらはヨーロピアン娘らしく、気怠い海水浴場の水着シーンが印象的でした。全体的に寒々しい映画なのですが、このシーンだけが明るい夏でなんだかわくわくしちゃいます。

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粉ジュースだかシャーベットだかの粉を指につけてしゃぶったり、手のひらに乗せオスカルが唾で溶かした粉をおいしそうに舐めて戯れるのがまたエロいんです。たぶん時代的に甘いおやつというのがあまり豊富じゃなく、その変な粉でさえ子供たちにとっては魅惑的な甘味で、遊び半分ふざけているのが途中から夢中で舐めてる感じがエロいんです。

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身近な男と手近にねんごろになり、運命に逆らわずたくましく生きるマリア。男に中出しされて泣きながらシュミーズをめくって股下を洗うマリア。

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この映画、大人のセックスシーンの他に、オスカルとマリアのシーンもあり、そのせいで児童ポルノに該当するとかで国によりカットされたり上映禁止になったりしているようですが。

↓ 靴下を脱ぐマリア。階段に舞い降りた俗っぽい天使のようだ。

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三つ編みが野暮ったくならないどころかむしろ蠱惑的。
マリアは最初の登場シーンで16歳の設定ですが、撮影時のカタリーナは24歳だったそうです。確かに脱ぐとけっこう豊満。もう少し若い時にロリータの役をやらせたかったなあ。ドイツ人だけど。

美少女は年をとってもお洒落で可愛いですね。

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「ブリキの太鼓」、おそらく原作を読んだほうがナチ絡みの時代のダンツィヒ自由都市という背景をもっと深く理解できるのかもしれません。
映画では小人芸人の座長が良い顔をしていました。


スタシス・エイドリゲヴィチウスという舌を噛みそうな名前の画家はリトアニア生まれ。後にポーランド市民権を得て、各国の様々な賞に輝いているようです。
色使いは暗いんだけど、可愛くてユーモラス。

だいぶ前に購入して長年手元にある洋書の絵本は「ジョニー・ロングノーズ」と「長靴をはいた猫」の二冊。

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ピノキオじゃないよ、ジョニーだよ。
ジョニーの長い鼻はとっても便利。
100通りも使い道があるんだよ。

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↓ 幻想的

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↓ 怪我をしたクマちゃんがキュート

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日本語版ではなぜか名前が「ハンス」になっていました。
「ながいおはなのハンス」という邦題で翻訳されているようです。

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「長靴をはいた猫」(PUSS IN BOOTS)
↓ ダークだけどユーモラス

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↓ 粉屋の猫ざんす
暗い画面の中で目の輝きが印象的なのです。

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↓ 「はっ!」 草を摘んでいたら猫に捕まった!!
ウサギの表情が超可愛い。買った当時この絵が一番好きだった。

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上記二冊以外の作品を検索すると魅力的な作品が出て来る出て来る。

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アイデアが溢れかえっている感じですね。

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現在はもう絵本の仕事はしていないそうです。残念。

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↓ 洋書「ジョニーロングノーズ」



↓ 日本語版「ながいおはなのハンス」



↓ こちらはポスター


矢野顕子


BS「名盤ドキュメント 矢野顕子「JAPANESE GIRL」(再放送)を観ました。

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とにかくロックが好きで、テクノ系はイマイチだった私にとって矢野顕子という人は、巧いのはわかる、個性的なのもわかる、けどそんなに興味ない人でした。最近、今まで関心の無かったタイプのものが急に良く感じるのは年のせいでしょうか。
(そして今聴けばテクノでもない。ジャンルにもとらわれない)

モノクロ写真で見る在りし日の天才少女はメガネ姿で、昭和のガリ勉少女みたいなルックスだけど、ピアノは感情の赴くまま奔放で、譜面の表情記号なんて「目が悪いから見えないのよ」

ピアノのために地方から東京の青山学院高等部へ。この時代に音楽のため高校から東京へ出してもらえるなんて珍しかったのでは。しかも下宿先は当時ジャズバー「ロブロイ」を経営していた安部譲二の元である。(当時はヤクザ屋さんである)バイトでピアノを弾くアッコちゃんの写真はやっぱりメガネに、パーマをかけてみたけど今一つしっくりこない垢抜けないルックスである。でもピアノは飛び抜けてうまかった。

別のインタビューより:
「音楽だけでなく、社会人として大切なことや礼儀、女性としての振る舞いは、ホステスさんや下働きのお兄さん、安部さんのお店など、夜の世界が教えてくれたように思います。世間的には健全ではなかったかもしれないけど、私にとってはとても健全な世界だった」

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細野晴臣に紹介されたときまだ16歳。
デビューアルバム「JAPANESE GIRL」にはその細野晴臣や、あがた森魚、鈴木慶一、鈴木博文などが参加。
しかし、日本には自分とリズムの合う人がなかなか居ないと模索、ロサンゼルスでリトル・フィートとレコーディング。そのリトル・フィートが「力不足だった」といってギャラを返したという逸話があるそう。
「気球にのって」日本録音版もそれだけ聴くと充分かっこいいけれど、ロサンゼルス版と比べると、ああ~なるほど。日本人のリズムは直線的になりがちですよね。昔は「グルーヴ」っていう言葉の意味自体わからない人も多かった。

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ネットで検索すると歌声をケイト・ブッシュと比較する人が多くて、ああ、言われてみればね。いわれるまで気づかなかったけど。「パクリ」と言ってる人もいるけど、デビューは矢野顕子のほうが先みたい。けど別に、似てる・似てないはどうでもいいな。
声自体はあまり好みの声ではないのですが、ときどき心にふっと触れられるような歌声。
軽快に突き進む即興性の強いピアノはきっと二度と同じ演奏が聴けなそうな、ライブでこそ聴きごたえありそうな。

↓76年の映像だ~ 「電話線」



彼女のファンだという女優・のん(能年玲奈)が「明るくて爽快な曲や声なのに、必ずチクっと痛みを感じる。そこが気持ち良くって」
クラムボン・原田郁子はアルバム収録曲「へこりぷたあ」を、「危うい。不穏な空気。ダークでシュールな漫画を読んでいるみたい」
最近の若い人たちって表現が上手だな。なんでも「すごい」「おもしろい」しかいえない自分とエライ違いだ。

さらにネットで拾ったご意見:矢野顕子なんて全く好みじゃないという匿名の誰か:
「妙な母性があって恐怖を感じる」
わかる、それもわかる。アンチ派でもキミのそのセンスは好きだ。

その「妙な母性」がある不思議な色気に身近な男性はけっこうやられるんではないでしょうか。19歳で音楽プロデューサー矢野誠と結婚。その後は世界の坂本龍一と結婚・離婚。
坂本龍一曰く「僕は秀才。天才とは矢野顕子みたいな人」
やりたいこと、やるべきことが何なのか探し歩く人もいれば、最初から決まっている人もいる。

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音楽家というのを水のようだと思うことがあります。それぞれはっきり違う個性を持ちつつ、セッションとなると違うスタイルの人同士がすんなり溶け合う。
矢野顕子のイメージは「風」。そのピアノは飛び上がってどこまでも駆け抜ける。

↓ 別アルバムの曲ですが「ラーメンたべたい」
「男もつらいけど 女もつらいのよ
 友達になれたらいいのにね」
可愛い。この映像、森高千里に似ていませんか?



↓ 上原ひろみとのコラボ 天才×天才!
もはやラーメンはどうでもよくなる







山本タカト


浮世絵ポップ、山本タカトの作品を集めてみました。
鮮やかに毒々しく艶めかしい。

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↓ 「緋色のマニエラ」

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↓ サロメを描くとこうなる

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↓ 「ナルシスの祭壇」

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↓ 異形の者たちにこんなに見つめられては失禁しそう

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↓ これ可愛いなあ。すごく好き。

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↓ 「身毒丸」

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↓ 「八つ墓村」

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↓ しゃれこうべとあんなことやそんなこと

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↓ 最近、宇野亞喜良と共に絵を手掛けた泉鏡花の「天守物語」が大好評のようで、まだ実物を拝見していないので手にしてからまた。

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外国から見た「日本風」の着物は中国とか他のアジア風が混ざっていてヘンなことが多いですが、私たちが勝手に思い描く西洋のドレスもあちらの人から見ると、時代や国がごちゃ混ぜだったり、そんな服ありえないとかあるんでしょうね。本当はその、時代や国によっての流行スタイルから整理したかったけど、もう画像探してる時点でメゲました。

↓ 「マリーアントワネットの首飾り」のアントワネット様。

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この時代にサングラスがあったのかどうか知りませんが、印象に残ったサングラス姿のアントワネット。

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↓ ソフィア・コッポラ版「マリーアントワネット」はガーリーなドレス満載でした。

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↓ もちろんあの軍艦ヘアーも

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↓ ルパート・フレンドが夫役をやっていた「ヴィクトリア女王 世紀の愛」こちらは外出用お帽子の数々が素敵。

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リボンを後ろに長く流すスタイル

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↓ テレビ版「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」
先週も登場のヘレン・ミレン主演。

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ケイト・ブランシェットの映画よりこっちのほうが好きだわ。
衣装も美術も素晴らしかったですよ。

↓ 荘厳かつスタイリッシュな壁のデザイン

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↓ ボタニカルな刺繍が素敵なドレス 昆虫もいるのだ

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↓ エリザベス女王といえばこの襟

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↓ ハートの女王になってしまった

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↓ アリス・イン・ワンダーランドな感じ

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↓ この壁もまた渋い

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↓ そして何気に脇役で出演のエディ・レッドメイン。
珍しい長髪姿とお調子者っぽい役柄で売れないヘヴィメタの人みたいでした。

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ネバダ州はアメリカ合衆国の中で売春が合法化されている二つの州のうちのひとつ。免許を取得した売春宿においてのみ合法で、そこ以外での売春行為は違法になるそうです。私がそれを知ったのは、だいぶ前に「公認売春宿」という本を読んでからでした。公認売春宿の実態調査のため女性の身で売春宿に長期滞在し取材したハーバード大医学博士の著書でした。既婚者であり、女性として「売春」という職業に疑問を持っていた著者が売春婦たちと生活を共にし、彼女たちのプロフェッショナルな仕事ぶりを目の当たりにするうち、偏見がうすれ理解を示してゆく。
本はもう手元にないのですが、確か、60代で売春婦として働く女性も登場したり、売春婦同士の中でも「お客とのセックスで快感を得る」ことへの賛否が分かれるなど、面白く読んだ一冊でした。

で、この映画「ラブ・ランチ」はネバダ州で初めて公認の売春宿を経営した夫婦とそれにまつわる事件の実話と聞いて、てっきりその本のような内幕ものかと思いきや、売春宿の話はさわり程度で、夫婦の三角関係がメインなのでした。

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〈あらすじ〉
1976年。
25人の女性を抱える公認売春宿「ラブ・ランチ」を経営するチャーリーとグレースの夫婦。店の女に手をつけまくり老いてますます盛んなチャーリー。そして癌が見つかり店の切り盛りに疲れを感じるグレースはチャーリーになかなか病気のことを切り出せずにいた。
チャーリーはボクシングの興業に手を出し、ヘビー級ボクサー・ブルーサに大金をつぎ込むが、グレースにマネージメントを押しつける。しぶしぶ引き受けるグレース。ブルーサはかつて故郷アルゼンチンでスターだったが、驕りにより妻子を失った。次第に打ち解ける二人は惹かれ合い、チャーリーの目を盗んで愛し合うが──。

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〈キャスト〉
グレース:ヘレン・ミレン
チャーリー:ジョー・ペシ
ブルーサ:セルヒオ・ペリス=メンチェータ
ジーナ・ガーション

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「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」のイメージが強くて(観てないけど「クイーン」でも女王役)気品あるオバサマに見えて仕方のないヘレン・ミレン。夫婦の会話で、「イーストウッドのつもり?」「おまえはイングランドの女王気取りか」というやりとり、わざとだろうけど笑えた。
チャーリーは「カジノ」や「グッド・フェローズ」など暴力的な小男をやらせたら右に出る者なしのジョー・ペシ。

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特徴的な顔立ちが印象的でカッコイイ、ジーナ・ガーション(最近では「エレメンタリー ホームズ&ワトソン」にもゲスト出演していた)演じる売春婦が、彼が来てから生き生きしてる、とグレースに浮気を勧める。
「いつか死ぬんだし、楽しまなきゃ」
実際に死の影が忍び寄るグレースの心に彼女の言葉が響く。

すっかり「老婦人」だったグレースが、男盛りのフェロモン溢れるブルーサと接するうち女を取り戻し、杖なんか要らなくなってしまう。リノのやり手マダム風ファッションから頭にカーラー姿まで見せてくれます。

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かつてはスターの座に登り詰め、若くて綺麗な女などよりどりみどりだったブルーサにとってピチピチガールより惹かれたのは信頼できるグレースだった。年の差を超え本当の愛が芽生える二人。

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女の子たちの70年代ファッションもうちょっと見たかった。

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↓ 宿に商売用のコスチュームを売りに来る業者。これも「公認売春宿」にも出てきて、著者も「旦那が喜ぶわよ」と周りの女の子たちにのせられベビードールを購入したと書いてあったな。こういう映画は衣装も楽しみですね。

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印象的だったのは、会計士を目指し勉強中の子持ちのメガネちゃん。素人っぽいルックスがむしろ可愛くてけっこう人気の設定。

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売春反対派の撲滅運動と戦ったりもあるのですが、売春の是非については「地獄への道は善意が敷き詰められている」の回でも述べたので今回は多くは言いますまい。前述の「公認売春宿」でも触れられていたけれど性病検査やコンドーム使用など衛生管理がなされている分、非合法の売春婦と遊ばれるよりはマシだと思うのですが…。

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「ヴィンテージ感のある回転木馬の画像が欲しい」という友人につき合って検索していると、都内で見つけました、2010年に「機械遺産」に認定されたというお馬さんたち。ジャーン、なんと、としまえん遊園地! 以前ユニークなポスターでも取り上げました。なかなかやりますね、としまえん。「機械遺産」なんて初めて知りました。

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ぜんぜん知らなかったけど、ここの回転木馬は1907年にドイツで作られ、戦争を避け、ニューヨークはコニーアイランドの遊園地まで運ばれ「黄金郷」を意味する「エルドラド」と名付けられ活躍。ルーズベルト大統領も乗ったことがあるのだとか。1969年遊園地の閉鎖とともに倉庫に眠っていたところをとしまえん遊園地がお買いあげ。目のつけどころが良いですね、このお買いもの上手!
求めていたのはヴィンテージ感でしたが、本物のヴィンテージでした。

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馬も馬車も彫刻もすべて一点一点手彫りの木製だそうです。


つぶらな瞳のお馬さん

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「メリーゴーラウンド」というより「カルーセル」と呼ぶらしいですが、もともとは馬だけでなくいろんな動物もアリだそうで、ここではブタさんも混じっています。

「ブヒー、馬と同じペースで走るのは厳しいブー」

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これこれ、お姉さんの頭を踏んでおるぞ

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お尻を出していると風邪ひきますよ

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お姉さんたちがラッパを吹いています

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回転木馬のノスタルジックな雰囲気は好きだけれど、実際にはどこの遊園地へ行ってもたいていスルー。なので今回は乗ってみました。
あら、思ったより楽しいわ~。内側・外側と三段階に分かれたスピードで回るので、内側や天井を眺めながら乗ると何だか異次元へトリップ。本当は日が暮れてからがもっと雰囲気あるのでしょうが、寒さに負けて帰りました。暖かくなったらまた行こう。

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としまえんは今どきの遊園地としてはぶっちゃけショボイのでしょうが、入場料は安いし(時間・曜日によっては500円から)、不況で苦しくても例のユニークなポスターや、最近ではコスプレイベントなど開催しコスプレイヤーが集っているようです。万人受けを狙うより、マイノリティーだけど好きなことにはお金も時間も使う層にターゲットを絞るというアイデア、頭の柔らかさが素晴らしいですね。
みんなももっと行ってあげて。

「としまえんのポスター」はコチラ
そういえば、狙ってるのは「世界遺産」でしたね(笑)

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