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高遠ユミ(yumi131ff)

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官能的な映画というと、映画好きの女性たちが挙げるのがだいたいこの「ラスト、コーション」 
そんなに? そんなにええのんか? と、お恥ずかしながら観たことが無く、やっと観てみました。
うん、官能シーンも大胆ですが、作品としても素晴らしいですね。

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〈あらすじ〉
1938年。
日中戦争の混乱により上海から香港へ逃れたワン・チアチー。
大学の友人に誘われ演劇部へ。主催者の青年クァンは抗日活動に傾倒し、愛国心を主題にした舞台は成功。高揚した彼らは、秘かに日本軍の手先として働く高官・イーの暗殺計画を立てる。チアチーは仲間たちと共に若き貿易商の妻・麦(マイ)夫人としてイー夫妻に近づくが、しょせん幼稚な計画は頓挫。

三年後。
上海へ戻り、虚しい日々を送っていたチアチーの前にクァンが現れる。かつての素人芝居の中、ひとり見事に「主演女優」を演じたチアチーはその素質を買われ、本物の工作員に。出世し上海に暮らすイー夫妻の元へふたたび送り込まれる。
麻雀に明け暮れる夫人連中のお相手をしながらイーを誘惑するチアチー。命がけの情事が始まる──。

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〈キャスト〉
イー : トニー・レオン
チアチー : タン・ウェイ
クァン: ワン・リーホン
イー夫人 : ジョアン・チェン

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※以下ややネタバレを含みます※

青春とは何かに熱中せずにいられないもの。
時代背景や国によりそれは学生運動だったり、芸術やロックバンドだったり、地下アイドルの追っかけだったりするのですが、クァンたちが熱中したのは政治、そしてスパイ活動。なんと、夏休みのサークル活動は無謀にも「暗殺計画」だった。

イーがまんまとチアチーに興味を示したはいいけれど、そこで困ったのは人妻であるはずのチアチーがまだ処女であること。
仕方なく仲間のひとりと寝ることになるチアチー。どうせなら、かすかにお互いに気がある風のクァンがしてやればいいものを、唯一商売女と経験がある別の青年と「練習」を繰り返すことに。ところが急遽予想外の展開となり、作戦は中止。好きでもない男に処女まで奪わせて私の夏休みは何だったの?

上海に帰っても、おばさんの家で肩身は狭いし、英国の父の元へは行けそうもない彼女に与えられた任務。この生活から抜け出したい想いと、そしておそらく最初に会った瞬間から惹かれていた、イーという、強烈に孤独な大人の男が放つ性的な匂い。

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やけに空いているレストランで、
「他にお客がいないわ」
「料理がまずい店だから。申し訳ない。でも邪魔されずに話ができる」

↑ すごいですね。女性を連れて行くのに、評判の店・お洒落な店ばかりを求めるのではない上級テクニック。(注:むやみにマネすると撃沈すると思います)

イーさんたら、無口なくせに激しいのがお好き。
激しく犯された後、紅の滲んだくちびるでうっすら微笑むチアチーの満足そうなこと。

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中国女性は真っ赤や深い赤の口紅がよく似合いますね。奥様たちの微妙に濃淡の異なる紅いくちびる。
白いカップにべたべた口紅のあとを残すのは、下品に見えることと、色っぽく見える場合があるのが不思議ですが、この映画では明らかに後者です。

最近「宮廷の諍い女」という歴史物も観ていて思ったのですが、中国のお茶の飲み方の優雅なこと。たっぷりと香りを堪能しながら飲む作法、いかついオバハンのイー夫人もお茶を飲むシーンは優雅なマダムに見える。

口紅の赤に対し、チアチーは紺や青のチャイニーズドレスがとても良く似合う。青というのは心理学的に心を落ち着かせるはずの色でありながら、チアチーが身につける青はなぜか挑発的でセクシー。大事な場面では必ず悩殺ブルーのドレス。

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今までトニー・レオンをそんなにカッコイイと思ったことがなくて、この作品で初めて良さがわかりました。他の作品のときほど見た目が二枚目なわけではなく(むしろやつれている)、祖国を裏切り、人を殺し続け、心が死んでしまったような冷徹な男の壮絶な凄味を出しています。

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「今日、男をふたり逮捕したよ」
「尋問するため連行した」
と語りながら抱き寄せる肩。
疑われてる? という疑問と、恐ろしい話を聞きながら陥る恍惚。

奴を罠に繋ぎ止めろ、という指令に、
「罠って何のこと? 私の体?
 彼を甘く見ないで。
 誰よりも鋭く嘘を見抜く人よ。
 私の体だけでなく、心にも、蛇のように忍び込んでくる、とても深く」

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出だしのシーンでは幼すぎるように見えるチアチーの顔は、過去に遡るシーンで童顔だけれど凛とした美しさに息を吞んでから違和感なし。

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料亭での歌のシーン、手の動きの表現力が見事。

チアチーを演じたタン・ウェイは、この映画で高い評価を得たものの、大胆なラブシーンと、日本に味方する裏切り者を愛する女を演じたことで中国内では反感を買ってしまい、他の作品の出演シーンをカットされるなど、しばらく干されたそうですが、その間にロンドンの演劇学校へ短期留学。シェイクスピア劇に挑戦し、古典の英単語がまったく読めず泣きそうという困難を乗り越え、上演後には舞台のオファーが舞い込むほどだったという、たいそう根性の座った女優さんのようです。

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(吉高由里子がやはりロンドンで「マクベス」に挑戦したのをテレビで観たけれど、英語の台詞をヘナヘナと棒読みするのが精一杯で、日本人はどうもメンタル面が弱いですね。いまどき別に世界に飛び出さなくたって国内で需要があればいいのでしょうが、例えば「SAYURI」のような日本人を描いた映画でさえ中国人女優が起用される現実は残念です)

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あの指輪、たとえ何カラットあろうと、日本人ならもっとシンプルなデザインを選ぶだろうな。華美を好む中国人ときっと好みが分かれるところ。

あの採石場、私ならオシッコちびり…いや、全開で漏らしそう。

タン・ウェイのファンになりました。
凛々しい童顔が美しい。
路面電車の窓辺で雨に濡れながら微笑むシーンも好き。

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「身も心も投じれば、私も彼の心に入れる。
 毎回私が痛みのあまり血を流し叫べば、彼は満足する。
 〝生きている〟と実感するのよ。
 暗闇では、それこそが真実だと知っている」

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